仮説提案を成功させるためには①…仮説の提案は情報収集とニーズ発掘のため
最近、仮説提案を進めている企業が増えています。
顧客から要望や検討課題を聞いて提案するのではなく、
営業自らが顧客の課題と解決策(商品)による効果に関する仮説を考え、
その仮説を提案して案件を獲得する提案です。
売上を上げるためにはこの仮説提案は有効かつ必要な手段だと思います。
それは、顧客からの要望を待っているだけでは必要な売上を確保できないため
顧客が言ってくれない課題を積極的に獲得し売上を上げる必要があり、
その手段として仮説提案が有効だからです。
しかし、せっかく顧客の課題と解決策(商品)による効果を考え提案しても
ほとんどうまくいっていない・・・
そして仮説提案をやめてしまう・・・
ある会社の営業社員が仮説提案についてこのようなことを言っていました。
営業社員Aさん
「時間をかけて顧客の状況や課題を調べ考え8枚ぐらいの力作の提案書を作った」
「その提案を説明した後に必要か聞いてみたら・・・うちは間に合っていると言われた」
・・・そのまま終了
営業社員Bさん
「いろいろ調べ、考えて提案をまとめたんだけど・・・顧客にうちは違う、そうじゃないと言われた」
・・・案件にならず
営業社員AさんとBさんの言葉に仮説提案の間違いが3つあります。
仮説提案の間違いはどこでしょう?
仮説提案とは仮説の提案です。
顧客から情報を聞いてまとめた提案、顧客から要求された提案ではありません。
あくまでも、
・顧客が課題を理解しているか、検討しているかわからない
・営業が仮の説として考えたことで正しいかどうかわからない
という状況で
・顧客に要求されずに勝手に考えた提案
です。
この仮説の提案で案件を獲得するパターンは以下の3つです。
営業が考えた仮説に対して
①顧客がたまたま課題を理解し検討していた
②顧客が気づいていない、明確になっていない課題を検討させた
③仮説が外れていたが関連する情報の収集から他の課題を聞き出した
この3つについて考えてみましょう。
まず、①は仮説提案をする必要があるでしょうか?
営業が勝手に考えた課題を顧客が理解し課題解決(商品購入)を検討している
確率はどのくらいでしょう?
顧客の課題の大半は、優先順位が低いという課題も含めて、気づいていない、
理解していないという潜在課題です。
顧客から情報を聞いて作成していない仮説提案では
①の「顧客がたまたま課題を理解し検討していた」案件を獲得できる確率は低くなります。
また、すでに顧客が課題を理解し検討しているのであれば、
わざわざ時間をかけて顧客のことを調べ、課題を考え提案をまとめなくても、
顧客に直接聞けば良いのではないでしょうか?
①の案件を獲得するためには、
仮説提案よりもヒアリング力や顧客との関係を強化するべきではないでしょうか?
とすると、仮説提案の目的は②と③です。
つまり、
②顧客が気づいていない、明確になっていない課題を検討させ案件を獲得する
③仮説が外れていたが関連する情報の収集から他の課題を聞き出し案件を獲得する
この2つです。
この2つの目的を踏まえて、
前述の営業社員AさんとBさんの間違いを考えてみてください。
営業社員Aさんの間違い①・・・「8枚ぐらいの力作の提案書」
仮説提案は顧客が要求していない提案です。
あまり枚数が多くなると聞いてもらえなくなる可能性があります。
また、提案書の枚数が多く自分の説明時間が長いと
自分の説明に対する評価中心になり相手の話になりにくいため
顧客の情報を収集がしづらくなります。
顧客に課題を理解させ検討させる、関連する情報を聞き出し他の課題を聞き出すための
仮説提案は顧客と話し合う、情報収集するためのたたき台です。
多くても4枚~5枚ぐらいでしょう。
営業社員Aさんの間違い②・・・「説明した後に必要か聞いてみた」
仮説提案は気づいていない、明確になっていない課題に対する提案です。
説明して必要か聞くと大抵は「間に合っている」「必要ない」になってしまいます。
課題を気づかせる、明確化するためには、提案を説明するだけでなく、
課題の原因である相手の実態(実際の状況、具体的な状況)の話をする必要があります。
そのためには、提案後に提案書に記載した内容の実態を顧客と話し合うことが必要です。
営業社員Bさんの間違い③・・・「顧客にうちは違う、そうじゃないと言われた」
仮説提案は営業が仮の説として考えたことで正しいかどうかわからない提案です。
仮説が外れている可能性がある(外れている方が高い)ことを前提に提案しなくてはなりません。
つまり、「うちは違う、そうじゃない」と言われることを前提に、
その「うちは違う、そうじゃない」に対して実態を聞き出すことが必要なのです。
仮説提案書に記載し説明した顧客の現状や課題(ESLPIプロセス)について実態を聞くことが大切で、
その実態を聞き出すことで顧客が検討できる課題を発掘することができるのです。
仮説を提案する=営業が考えた顧客の状況や課題、解決策による効果をぶつける
この一番のメリットは様々な情報を収集できることです。
・聞きにくいこと、教えてもらいにくいこと
・幅広い情報
・本質的な情報や真相
を聞き出せることです。
つまり、勝手に考えたぶつけた「状況」や「課題」、「解決策による効果」に対する反応として
多様な情報を収集できることです。
多様な情報を収集できることで顧客が検討できる課題を発掘できるのです。
・「8枚ぐらいの力作の提案書」で説明中心になってしまう
・一生懸命考えた提案を説明し、必要かどうか聞く
・仮説が外れていたら終了
では、仮説提案の意味がありません。
重要なのは、提案書を説明した後です。
「4~5枚以内の軽めの提案書で説明した後に、
提案書の内容について具体的な情報を使いながら顧客と話をする」
その結果、
・顧客に課題を気づかせる、明確にさせる
・様々な情報を聞き出し、他の課題を発掘する
ことができるのです。
新規案件の獲得には仮説を立て、顧客にぶつけるという仮説提案は有効です。
ぜひ、試してみてください。
顧客から要望や検討課題を聞いて提案するのではなく、
営業自らが顧客の課題と解決策(商品)による効果に関する仮説を考え、
その仮説を提案して案件を獲得する提案です。
売上を上げるためにはこの仮説提案は有効かつ必要な手段だと思います。
それは、顧客からの要望を待っているだけでは必要な売上を確保できないため
顧客が言ってくれない課題を積極的に獲得し売上を上げる必要があり、
その手段として仮説提案が有効だからです。
しかし、せっかく顧客の課題と解決策(商品)による効果を考え提案しても
ほとんどうまくいっていない・・・
そして仮説提案をやめてしまう・・・
ある会社の営業社員が仮説提案についてこのようなことを言っていました。
営業社員Aさん
「時間をかけて顧客の状況や課題を調べ考え8枚ぐらいの力作の提案書を作った」
「その提案を説明した後に必要か聞いてみたら・・・うちは間に合っていると言われた」
・・・そのまま終了
営業社員Bさん
「いろいろ調べ、考えて提案をまとめたんだけど・・・顧客にうちは違う、そうじゃないと言われた」
・・・案件にならず
営業社員AさんとBさんの言葉に仮説提案の間違いが3つあります。
仮説提案の間違いはどこでしょう?
仮説提案とは仮説の提案です。
顧客から情報を聞いてまとめた提案、顧客から要求された提案ではありません。
あくまでも、
・顧客が課題を理解しているか、検討しているかわからない
・営業が仮の説として考えたことで正しいかどうかわからない
という状況で
・顧客に要求されずに勝手に考えた提案
です。
この仮説の提案で案件を獲得するパターンは以下の3つです。
営業が考えた仮説に対して
①顧客がたまたま課題を理解し検討していた
②顧客が気づいていない、明確になっていない課題を検討させた
③仮説が外れていたが関連する情報の収集から他の課題を聞き出した
この3つについて考えてみましょう。
まず、①は仮説提案をする必要があるでしょうか?
営業が勝手に考えた課題を顧客が理解し課題解決(商品購入)を検討している
確率はどのくらいでしょう?
顧客の課題の大半は、優先順位が低いという課題も含めて、気づいていない、
理解していないという潜在課題です。
顧客から情報を聞いて作成していない仮説提案では
①の「顧客がたまたま課題を理解し検討していた」案件を獲得できる確率は低くなります。
また、すでに顧客が課題を理解し検討しているのであれば、
わざわざ時間をかけて顧客のことを調べ、課題を考え提案をまとめなくても、
顧客に直接聞けば良いのではないでしょうか?
①の案件を獲得するためには、
仮説提案よりもヒアリング力や顧客との関係を強化するべきではないでしょうか?
とすると、仮説提案の目的は②と③です。
つまり、
②顧客が気づいていない、明確になっていない課題を検討させ案件を獲得する
③仮説が外れていたが関連する情報の収集から他の課題を聞き出し案件を獲得する
この2つです。
この2つの目的を踏まえて、
前述の営業社員AさんとBさんの間違いを考えてみてください。
営業社員Aさんの間違い①・・・「8枚ぐらいの力作の提案書」
仮説提案は顧客が要求していない提案です。
あまり枚数が多くなると聞いてもらえなくなる可能性があります。
また、提案書の枚数が多く自分の説明時間が長いと
自分の説明に対する評価中心になり相手の話になりにくいため
顧客の情報を収集がしづらくなります。
顧客に課題を理解させ検討させる、関連する情報を聞き出し他の課題を聞き出すための
仮説提案は顧客と話し合う、情報収集するためのたたき台です。
多くても4枚~5枚ぐらいでしょう。
営業社員Aさんの間違い②・・・「説明した後に必要か聞いてみた」
仮説提案は気づいていない、明確になっていない課題に対する提案です。
説明して必要か聞くと大抵は「間に合っている」「必要ない」になってしまいます。
課題を気づかせる、明確化するためには、提案を説明するだけでなく、
課題の原因である相手の実態(実際の状況、具体的な状況)の話をする必要があります。
そのためには、提案後に提案書に記載した内容の実態を顧客と話し合うことが必要です。
営業社員Bさんの間違い③・・・「顧客にうちは違う、そうじゃないと言われた」
仮説提案は営業が仮の説として考えたことで正しいかどうかわからない提案です。
仮説が外れている可能性がある(外れている方が高い)ことを前提に提案しなくてはなりません。
つまり、「うちは違う、そうじゃない」と言われることを前提に、
その「うちは違う、そうじゃない」に対して実態を聞き出すことが必要なのです。
仮説提案書に記載し説明した顧客の現状や課題(ESLPIプロセス)について実態を聞くことが大切で、
その実態を聞き出すことで顧客が検討できる課題を発掘することができるのです。
仮説を提案する=営業が考えた顧客の状況や課題、解決策による効果をぶつける
この一番のメリットは様々な情報を収集できることです。
・聞きにくいこと、教えてもらいにくいこと
・幅広い情報
・本質的な情報や真相
を聞き出せることです。
つまり、勝手に考えたぶつけた「状況」や「課題」、「解決策による効果」に対する反応として
多様な情報を収集できることです。
多様な情報を収集できることで顧客が検討できる課題を発掘できるのです。
・「8枚ぐらいの力作の提案書」で説明中心になってしまう
・一生懸命考えた提案を説明し、必要かどうか聞く
・仮説が外れていたら終了
では、仮説提案の意味がありません。
重要なのは、提案書を説明した後です。
「4~5枚以内の軽めの提案書で説明した後に、
提案書の内容について具体的な情報を使いながら顧客と話をする」
その結果、
・顧客に課題を気づかせる、明確にさせる
・様々な情報を聞き出し、他の課題を発掘する
ことができるのです。
新規案件の獲得には仮説を立て、顧客にぶつけるという仮説提案は有効です。
ぜひ、試してみてください。